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2017年5月号② 全日本アンダー17男女チーム<強化合宿>

4月中旬、全日本アンダー17男女チーム(男子は京都府宇治市。女子は三重県鈴鹿市)の合宿が5泊6日の日程で行われました。
男子の合宿テーマは「昨日の自分を超える」、女子は「前半の爆発力・中盤の忍耐・後半の信念」のテーマで臨みました。
詳しい報告が届いたので紹介します。

 

■全日本アンダー17男子チーム<強化合宿>

期間/4月14日~19日
場所/京都府・宇治市山城総合運動公園(太陽が丘)テニスコート

監督/池田征弘
コーチ/高橋茂
トレーナー/中野道治

合宿の目的

国際大会での活躍へ向けて、昨日の自分を超えるということをオンコート・オフコートにおいても昨日より成長する。
少しでも前に進む気持ちをつくるということをテーマに掲げた。

 

合宿の成果

シングルス・ダブルスともに、充分なゲームを行うことが出来た。
今回のスキルの練習は、試合(シングルス・ダブルス)の合間に個人の課題となる練習に取り組んだ。
①リターン時におけるリズムをつけるステップワーク。
②サービス時における肘の使い方・左手の使い方・脚の蹴り方。
③下半身からのパワーを上半身へどのように伝達していくか。(トレーナーからのミーティング)
④シングルス時のステップワーク(切り返しフットワーク)。
⑤ダブルス時の前衛の3球目攻撃。
⑥ボレー時の左手の使い方・拇指球の使い方。
などを行った。
それぞれのスキルに十分な時間をつくることができなかったが、15分程度を行っただけでも、すぐにマスターすることができる選手もいた。
器用・不器用な選手はいるが、所属に持ち帰り意識して取り組んでほしい。そのような意識づけは出来たかと思う。 
また、ミーティングでは、休憩を挟んで3時間、アテネオリンピック出場(陸上競技400m×4)の佐藤光浩先生を講師として招聘し、選手へ心理的な壁・試合に臨むメンタルコンディショニングなどの講話を通して日本代表としての心構えを伝えてもらった。
選手たちは真剣に耳を傾け、翌日からの練習には目の色が変わって取り組んでいた。

 

今後の課題

シングルスにおいては、戦術だけでなくスキルとフィジカルの差が大きく出た。
トレーニング測定の数値をコート上にどのように表現をするのか、身体の使い方も含めて選手の知識も含めて、さらに伝えていくことが必要だと感じた。
ダブルスでは、重要なポイントにおいてのサービス・リターンの質をあげていく。
前衛が触らずとも、ポイントを取れる存在感が必要かと感じた。
ネットプレーヤーの得点力向上は課題となる。

 

謝辞

京都府ソフトテニス連盟様・オフィシャルメーカー様には多大なるサポートをして頂き、ありがとうございました。

 

■全日本アンダー17女子チーム<強化合宿>

期間/4月8日~4月13日
場所/三重県・鈴鹿市三重交通Gスポーツの杜鈴鹿

監督/髙井志保
コーチ/篠原和隆 
トレーナー/小亀裕美
選手/19名(うち1名は見学)

まとめ・今後の課題

今回の合宿は、テーマを今のソフトテニス界の女子の課題であるといえる「前半の爆発力・中盤の忍耐・後半の信念」とした。
大きく言えば、自分の競技人生を通じてのテーマともとることができ、細かく言えば、1試合の流れの中でも言えることであると思う。
前半、中盤、後半とイメージができるためには、計画性や時間感覚が大切になってくる。ラリーを5分間行ったとして、最初の1分、間の1分、ラストの1分など、どんな意識でできているか、集中力はどうかなど、自分で時間の感覚を持っているからこそ、チェックもできるし、コントロールもできる。
練習の中でも、合宿の前半は時間の経過を細かく伝え、また、その時間でどのくらいの本数のショットを打っているかを数え、自分のミスの数を数えパーセンテージを出して考えるなどした。
また、今回はミーティングで選手達に意見を聞いて、「合宿で試してみたいこと」、「学びたいこと」を確認。合宿前半のハードコートでは、それをもとにメニューを組んで実施した。
今年度の日韓中は日本開催のため、前半は将来のために特性を知るためハードコートで経験をつませ、後半はオムニコートで主にゲームをし、選考の参考にした。
合同強化合宿に新たに加えたメニューとして、フィジカルトレーニング以外にテクニックでメンタル的に追い込む練習を取り入れた。今回は選手とも話し合い、ボレーのノーミス練習とトップ打ちのノーミス練習を実施。所属ではトップの選手ばかりなので所属でのテクニック系の練習でメンタル的に追い込まれていることが少ないため、本数の設定を普段の練習よりは増やして条件も厳しくした。
半日、その練習に費やすこととなったが、合宿最終日にとったアンケートではほとんどの選手がそのノーミス練習のことについて書いていた。
テクニックの仕組み、理論の理解はもちろん大切ではあるが、それをコンスタントに出せるメンタル・調整力もやはり大切である。最近の指導現場では、そういった部分が軽視されがちなのではないかと思う。
そして、女子の課題であるフィジカル強化においても継続して行った。2月の合宿から持久系、瞬発系に加え、パワーを意識して臀部の強化を目標に日常でできるトレーニングメニューを指導。
聞き取りでは大会日以外はほとんどの選手がトレーニングを行い、2月の測定より臀部が大きくなっていた。本人達も安定感を感じているようで、これからも継続して強化していくと述べていた。体力測定でもほとんどのメニューで数値が向上しており、選手たちの日常的な努力・成長が感じられた。
ただ、問題点としては苦手意識のあるメニューや分野においては「苦手であるから」という決めつけや諦めが感じられる部分も見える。自分の苦手な部分だからこそ強化してバランスの取れた選手を目指せるよう、これからも見守っていきたいと思う。

今回はあえてキャプテンを決めず、ミーティングでは発言の場を多く設け、自主性を促したが、こちらが誰と言わなくても自分達で考え動くことができていたように思う。
監督着任当初からの大きい目標である「女子選手の燃え尽きをなくす」というテーマは、自分で考え自分で行動するというのが大切なベースになる。
最後のミ―ティングでは「自分で一度立てた目標や夢に最後まで責任を取ろう。しっかり最後を見届けよう」と伝え、合宿を終えた。

 

謝辞

最後に、今回の合宿を行うにあたって大変お世話になった三重県ソフトテニス連盟の方々をはじめ、関係者の方々に選手・スタッフ一同、感謝を述べると同時に今後もソフトテニス界のために一生懸命努力して参りますので応援よろしくお願い致します。



softtennis1705
記事提供:日本ソフトテニス連盟<機関紙2017年5月号より>
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