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日本ソフトテニス連盟 さんが 2018年6月11日 に登録
2018年5月号④ 全日本アンダー17女子チーム強化合宿報告(3)
総評・成果

 今回はステップ4の段階からこのアンダー17の世代に「先見の明~先を見越す力を育てよう~」というテーマを提示し、ミーティングやコートで、目の前の与えられたことを頑張っていればどこかへ辿り着けるという考え方ではなく、自分が目指している未来像をはっきりさせ、そこから逆算して今何をするべきかを選択していく力をつけようというイメージを持たせて活動を行った。1回目の合同合宿時よりも所属での学年も上がり、2018年の試合もスタートし始めていたのもあるだろうが、この2回目の合宿は本人たちの気持ちが伝わる場面が多々見られた。

 しかし、日韓中の選考がかかっていることを理解していても、自分なりに一生懸命やって選んでもらえるのであれば頑張りますといった、どこか自分でアピールしよう、なんとしてでも食い込めるようにしてやろうといった行動はあまり感じられなかった。今回の合宿では1回目の合宿テーマをさらに深め、先を見越した上で今やるべきことを選択する力、そしてそれを実行する力をつけようというテーマをプラスした。

 まず、選択する上で、様々な場面で(トレーニング方法、練習目的、戦術的なこと、進路など)たくさんの選択肢がある中で、特に時間が限られていたり、スピード感を要するものなどは、選んでいく中で迷いが出ないように必要ないものから捨てていくことも大事だと感じた。
そして選択することができても実行することができなければ何も起こらない。まじめな選手が多い彼女たちにとって実行力の無さにつながっているのは怠慢さではなく、自信のなさであることが多い。
決定権、決断を大人に任せがちな彼女たちは自分で決定することができない場合が多い。謙虚ということと、自信がないということを間違えない様に、環境がヒントを与えてくれたとしても今の年齢から自分で決定して実行していく力をつけていこうと何度も話をした。

 日にちを重ねるにつれ、自分で行動する場面が多く見られるようになった。まだまだ失敗もするだろうが、その失敗も自分のキャリアになっていくと思うので頑張ってチャレンジしてほしいと思う。

 技術面での課題としては選手として偏りが大きいこと。例えばベースラインプレーヤーでダブルスは得意だがシングルスは不得意だとか、ネットプレーヤーでネットプレーはよいがストロークは自信がないだとか、ハードコートは苦手だとか、そういう偏った選手が多いし、本人がなによりそれを個性として認めてしまっている選手が多い。得意な部分があるにせよ、不得意なことを個性にしてしまっていては将来の可能性も奪ってしまう。そういう意味で小さくまとまらない選手であってほしい。

 戦術面においてもその部分が大きく影響していて、自分の長所が短所を補うためのものになっている場合が多い。勝ったゲームもその部分を指摘し、さらなるレベルアップにつなげていこうと伝えていった。今後も気づき、考え、選択し、実行して、なりたい自分になれるよう、前に進んでほしいと願う。

 今回も合宿を行うにあたり、三重県ソフトテニス連盟の方々をはじめ、所属の先生方の理解、各メーカーの方々のご協力、日本ソフトテニス連盟の方々、さまざまな方々にお世話になり、選手・スタッフ一同大変感謝しております。
 今後も一生懸命努力して参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。
(全日本アンダー17女子監督 髙井志保)




softtennis201805
記事提供:日本ソフトテニス連盟<機関紙2018年5月号より>
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