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2018年9月号① 第18回アジア競技大会 ソフトテニス競技③
総評 女子監督/斉藤 広宣

■ 前回アジア大会後の重点強化策

全日本合宿において、第一にフィジカルの強化に重点を置き、パワ-、スピ-ドでライバル国を上回るよう強化に専念した。
第二に集中力持続やプレッシャ-への回避等のため、メンタルの強化を行なった。
第三としてテクニックの強化に取り組み、ダブルスに関しては雁行陣のフォ-メ-ションを中心に守備力は勿論のこと、攻撃力のバリエ-ションに重点を置き、強化に取り組み、また、シングルスでは、ファ-ストタッチに趣きを置き、レシ-ブのバリエ-ション及びバックハンドストロ-クの強化を行なった。

■ 本大会への強化策

本大会の強化策としては、7月初旬に現地(インドネシア)で強化合宿を行ない、気候、環境面等の対策を行なった。これが本番で良い影響を及ぼした。

■ 試合経過と戦評

大会初日はシングルスから始まり、尾上胡桃と高橋乃綾の両選手は予選リ-グを全勝し1位通過で決勝ト-ナメントへ進出した。この予選リ-グで尾上選手が韓国選手に勝利したことが、最終日の国別対抗戦の金メダルに繋がった大変大きな勝利であった。尾上選手は中華台北の選手に敗れベスト8に留まったが、高橋選手は準々決勝で韓国のエ-スに勝利し、つづく準決勝では中国選手に完勝し、決勝では尾上選手が敗れた中華台北選手にファイナルゲ-ムの大接戦の末に勝利。アジア大会のシングルスでは日本女子初の金メダルを獲得し、良いスタ-トを切ることができた。

■ 国別対抗戦

最終種別となった国別対抗戦は、予選リ-グでインドネシアおよびパキスタンと同組になり、危なげなく勝利し準決勝の中華台北戦へ。1番手は林田・黑木ペアで臨み、緊張からG0-2と序盤リ-ドを許すも徐々にペ-スを掴み、G5-2で辛勝。つづくシングルスでは、尾上選手が個人シングルスで敗れた選手と再び対戦となり、G4-2で見事リベンジを果たした。
決勝戦の相手は最大のライバル国、韓国との大一番である。4年前のリベンジを果たしたい。オ-ダ-は1番に高橋・半谷ペアを起用した。半谷選手はこの国別対抗からの出場になり、調整が難しい中、この大舞台でのトップ起用にしっかりと応えてくれた。相手に先行され苦しい場面があり、ファイナルゲ-ムでもマッチポイントを3本握られたが、逆転して大勝利を挙げた。
続く2対戦目のシングルスでは尾上選手が出場した。事実上、韓国のエ-スにG1-4で敗れたが、前記で述べたように(個人戦のシングルスでの戦い)国別対抗戦の2番手にエ-スを起用しなければならなくなった尾上選手の個人戦での戦いぶりが非常に大きく、金メダル獲得の要因になった。
3番勝負になった大一番は、最も信頼を置く林田・黑木ペアに託した。案の定、序盤から林田選手のパワフルなショットや黑木選手の要所でのボレ-、スマッシュという2人のペ-スで進み、マッチポイントは林田選手のサ-ビスエ-スでゲ-ムセット(G5-2)、日本の大応援団の歓喜に包まれ、2大会ぶり2度目の金メダル獲得となった。

■ 競技の総評と反省

4年前の仁川アジア大会では韓国に敗れ、銀メダルに終わった。今回の大会に賭け、リベンジできた事に対して、関係スタッフ並びに代表選手を誇りに思い、また、日本の大応援団の方々、日頃より日本代表を支えて頂いた方々に心から感謝したい。

結果、2個の金メダル、1個の銅メダルを獲得できたことは大変良い戦績ではあるが、この結果に驕らず引き続きシングルス、ダブルスの攻撃力の強化が必要である。また、4年後に向けて切磋琢磨し、「心・技・体」のすべてを大きくして臨みたいと思う。

 

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