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2020年4月号⑥ 「日本学連による選手処分問題」に対する会長声明

 先月号に「東日本学生ソフトテニスシングルス選手権大会における不祥事に対する(公財)日本ソフトテニス連盟の対応について」を掲載しました。今月号は、「日本学連による選手処分問題」に対する会長声明の発表と、その発表理由を載せます。


会長声明

(公財)日本ソフトテニス連盟
会長 安道光二

1 当連盟は、令和元年6月29日から7月3日にかけて開催された東日本学生ソフトテニス連盟(以下「東日本学連」と記す)主催の東日本学生ソフトテニス大会の第60回東日本学生ソフトテニスシングルス選手権大会において多発したルール違反の不正試合に関して、東日本学連及び日本学生ソフトテニス連盟(以下「日本学連」と記す)が不正試合の関与者として認定した選手に対して為した暫定処置、暫定処分は、何れもこれらの処置・処分を受けた選手が被った回復不能な損害と精神的苦痛を与える根拠と正当性を欠いた、甚だしく不公平かつ不当な処置・処分であると認定する。

2 当連盟は、当連盟の定めたソフトテニスのルールに違反した選手ら関係者に対して、その違反行為に応じて懲戒的処分を与えることを定めているが、本件において上記両学連によって暫定処置、暫定処分を受けた選手については、ドロー作成に関与して恣意的なドローを作成することに関与した者を除き、何れも本来彼らが受けた令和元年8月5日から同月10日開催の全日本学生ソフトテニス選手権大会の出場を禁止されるような回復不可能な不利益を課した懲戒処分を受けるに相当する違法性は認められず、現在においては既に彼らが在学する大学による指導を受けてルール順守の重要性を充分に認識しており、当連盟が新たに何等の懲戒的処置・処分を課す必要性は無いものと認める。

3 当連盟は、東日本学連及び日本学連による不当な処置及び不当な処分を受けた選手及びその父母等家族、所属大学のソフトテニス部長・監督等関係者各位が、この処置・処分によって受けた精神的な苦痛の大なることに思いを致し、各選手とその家族等関係各位がその心痛と損害を越えて、新たなシーズンに向かって躍進されることを期待してこの声明を発表する。

以上


「日本学連による選手処分問題」に対する会長声明の発表について

(日本学連問題特別委員会確定、令和2年2月22日理事会決定)

令和2年2月26日
(公財)日本ソフトテニス連盟
専務理事 野際照章

第1 会長声明発表の趣旨
  別紙「会長声明」記載のとおり

第2 会長声明発表理由

1 当特別委員会は、先に理事会に報告された日本学連・東日本学連による選手処分問題を調査した3名の調査委員による調査を引き継ぐものであり、上記の調査委員による調査結果は、その中間報告において詳述されているとおりであるところ、

(1)日本学連による本件選手等に対する処分は、中間報告が指摘するとおり、処分名義者である東日本学連・日本学連会長の処分権限(根拠規定・処分決定機関とその権限の根拠)が明確でなく、

(2)同処分の選手非難の原因とした行為及びその事情が多様で軽重があるにも拘らず一律に同一処分とした理由が明らかにされず、

(3)同学連は、選手等に懲罰的処分を加えるにあたり、個々のルール違反行為に及んだ事情、理由について個々の選手からこれを聴取せず、また選手等にその具体的事情と理由を弁明する機会を与えず、一律に回復不能な損害を生ずる2019年度全日本学生ソフトテニス大会の出場禁止の処分をなし、

(4)本件ルール違反の真因には、真摯に競技を競う意思のない選手がシングルス選手権大会に出場することを要求されている事実があることは一見して明白であるにも拘らず、日本学連及びその傘下の東日本学連はこのために本件同様の違反試合が数年間横行していることを放置してその主催する大会の管理義務に違反し、

(5)日本学連は、本件ルール違反多発事件について真相を調査すると言明していながら、現在に至るも上記(1)(2)につき当連盟にその正当性の理由とそれを証明する資料を回答できないのみならず、その調査なるものは、日本学連及び東日本学連の怠慢乃至義務違反については一言も及ばず、上記大会の混乱と不祥事の責任をもっぱら選手に負わせて両学連の責任を秘匿しようとしているものと言わざるを得ない。

以上の事実のみをもっても、日本学連及び東日本学連の為した本件に関する選手たちに対する処置・処分は、法治国家においては許されない不当な処分であると言わざるを得ない。

2 当連盟が本件の日本学連及び東日本学連による処分を受けた選手全員について面接調査したところ、既に各選手は在学する大学において充分に指導を受けてルールを遵守することの重要性を認識しているものと認められた。
当連盟は、その定款と定款に基づいて定めた規則により、当連盟のソフトテニスのルールに違反したプレーヤーについて必要により懲戒的処分をする権限を有するが、これらの選手に対しては、現時点では一切その必要は認められない。但し、恣意的なドロー作成関与者については、日本学連から詳細な報告はなく当連盟としても調査未了でありこの限りではない。

3 当連盟に本件処分を受けた選手等及びその各大学のソフトテニス部部長、監督及び選手の父母等保護者等から寄せられた切実な要望、意見を検討したところ、本件不当処分により被ったその心痛は察するに余りあり、年度末を控えて、近日大学を卒業して社会に出て活躍する選手、或いは新年度を迎えて改めて活躍する選手もあり、何れも不当処分による陰影から脱却して明朗なスポーツマンとして新たな出発を期待される。

以上の理由により、別紙のとおりの会長声明をホームページにて発表することにした。

以上



softtennis202004
記事提供:日本ソフトテニス連盟<機関紙2020年4月号より>
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2月初めに大阪府で開催された「第65回 全日本インドアソフトテニス選手権大会」。写真は苦しい戦いの末に優勝を掴んだ横山・大槻ペア(東海市連盟・ダンロップ)(写真提供:ベースボール・マガジン社)

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