2020年4月号⑤　第1回全日本アンダー17＆14女子合同強化合宿②｜ソフトテニス｜日本ソフトテニス連盟｜ジュニアアスリートサポートプログラム(JASP/ジャスプ) 運動指導映像の無料配信、顧問負担の軽減、運動部活動の新しいスタイルをサポートします

頁No:16808

日本ソフトテニス連盟さんが 2020年4月13日に登録

2020年4月号⑤　第1回全日本アンダー17＆14女子合同強化合宿②

2月12日(水)

午前
・トレーナーによるウォームアップ
・ショートラリー(半面で散らす)
・ロビング→シュートラリー(打球後の自分のポジションに意識を)

（休憩）

前衛　ボレー練習
ポジションを色々と変えて同じ上げボールに対し、タイミングやステップを工夫する。
・サーブ・レシーブ20本
・10本ノータッチ・10本主導権を握るレシーブを打つ
待球姿勢時の気迫→ポジションに入る前の心の作り方を本番と同じにしようという話をしてから始めた。

（お昼休憩）

午後
・トレーナーによるウォームアップ
・乱打→ペア練習
・ダブルスゲーム・シングルスゲームを実施
・トレーナーによるクールダウン

2月13日(木)

午前
・トレーナーによるウォームアップ
・ボレーボレー
・ショートラリー→ロビング→シュートラリー
・ダブルス・シングルスゲームの実施
・U-14・17の選手・スタッフで集合し、コートでの練習を終了。監督より挨拶をし、昼食

昼食後、カテゴリー別にミーティング

【総評・今後の課題】

宮崎でのStep-4で、U-17では「自分を確立していく」というテーマを掲げた。
もちろんすぐにではないが所属での指導を受け身ばかりではなく、指導者の意図を自分で考え、今後、自分の尺度が持てるようになるということを目標に、コートの中でも外でも見守り、アドバイスをしながら自立の必要性を問いてきた。
U-14の選手と合同で合宿させてもらうことにより、自分達の成長過程を客観視でき、フィジカル面でも、精神面でも、どのように成長していくのが理想であるのかを自分達でも考える良い機会になった。
今回の合宿のテーマは『個々の成長と期待』とした。所属から離れ、自分自身を見つめ、自分はどこに伸びしろがあるのか、自分は課題をクリアすればどれほど成長できるのか、『知らないということにドキドキし、新しいことにチャレンジすることにワクワク』してこれからの自分に期待しながら競技をしていけるようにテーマを考えた。
彼女達は努力している。確かにしんどいトレーニングや長い時間テニスに費やし、今置き去りにさせているものもあるのかもしれない。
けれど、自分には打ち込めるもの、夢を見られるものがあり、選んでテニスをしている。そんな選手が犠牲の精神で歯を食いしばって耐えているんだと自分に思い込ませてしまってはテニス界に未来はないと、自分達は本来キラキラしていて笑顔が似合って当然の選手であると、それをこの合宿で自覚して所属に帰ろうと選手達と話をした。
Step-4の時からのアプローチではあるが、練習中に1秒・0.1秒を意識せずコートに立っていることが多く、取り組みに関しても失敗を回避することに慣れてしまっているところがあり、練習を始めては確認、気づきの時間を設けたり、わざと早口でテンポをあげ、頭を常に動かすように努めた。
「テンポが上がらない」、「ボールに気持ちが乗らない」のは、待球姿勢時の気迫の欠如、待球姿勢時の集中力のなさはその練習に入る前の心構えが本番前の緊張感とかけ離れているからというように、どの段階に原因はあるのかを細かく追っていった。
フィジカル面においても、そのトレーニングが、この測定数値がテニスに何につながっているのかを細かく説明した。
U-17のカテゴリーの次の年代になると他国の練習量は増え、反対に日本では減るという現状の中、ひとつひとつの取り組みの集中力やこだわり、理解がどれだけ必要かということを今のうちに理解しておくことが大切であると思う。
また、練習の合間にStep-4終了時の一人ひとりのコメントの用紙を見ながら、Step-5に選考されてからの自分の気持ちやこれからの自分に対する期待や揺らぎ、不安を聞き取りし、伸びしろや期待できるところを伝え、双方納得して単独合宿へ向かえるよう努めた。
選手の揺らぎや不安は成長への大切なステップであり、今後ともその気持ちに寄り添いサポートしていこうと思う。

202004_07
U-17女子の合宿。前衛の技術に関する説明を聞く選手達。
写真提供：ベースボール・マガジン社